古代からヨーロッパで華やかな存在感を放ってきた、情熱の国スペインには、世界の人々を引きつけてやまない偉大な世界遺産が多数あります。
地中海の素晴らしい自然環境と、スペインがパワフルに歩んできた歴史が、この上なく素晴らしい遺産を現代へ残しました。
一体スペインにはどれほど素晴らしい世界遺産があるのかを、ぜひ皆様にお伝えさせていただきたいと思います。
現在スペインには、40ヶ所の世界文化遺産と、3ヶ所の世界自然遺産、そして2ヶ所の世界複合遺産が登録されています。
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スペインにある偉大な世界文化遺産40ヶ所とは?
スペインには、先史時代から古代ローマの時代に至るまで、様々な遺跡が残されています。
さらに、そういった遺跡が残されているというだけでも素晴らしいのですが、それだけにとどまらず、才能溢れるスペインの偉人たちによって手がけられた芸術的な作品さえもたくさん存在しています!
まさにスペインは、見所に恵まれすぎている国で、世界遺産の宝庫となっているのです。
では、スペインにある世界文化遺産40ヶ所についてご紹介していきますね。
1.コルドバ歴史地区
コルドバ歴史地区は、かつて栄えた後ウマイヤ朝に都が置かれていたコルドバの歴史ある地域が世界遺産として登録されたものです。
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歴史ある建造物が数多く点在していて、西方の宝石と称されるほど素晴らしい地域です。
2.グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン
グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシンは、1984年に世界遺産に登録されました。
ヘネラリーフェや、アルハンブラ宮殿などの、イスラーム文化を強く受けた建造物が有名です。
3.ブルゴス大聖堂
ブルゴス大聖堂は、スペインのブルゴスに存在しているカトリックの大聖堂です。
フランスから伝わったゴシック様式の建造物で、外観と内観ともに美しく芸術的です。
4.マドリードのエル・エスコリアルの修道院と王室用地
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マドリードのエル・エスコリアルの修道院と王室用地は、宮殿や図書館や修道院や博物館などの施設が合わさった歴史ある複合施設です。
マドリードのエル・エスコリアルの修道院と王室用地は、フェリーペ2世の命によって建設された施設です。
5.アントニ・ガウディの作品群
かの有名なサクラダファミリアなどを含む、スペインのバルセロナにあるアントニオ・ガウディにより手がけられた建造物が世界遺産に登録されたものです。
アントニオ・ガウディの建造物の中で、世界遺産に認められているのは七つの建造物です。
ガウディの手がけた建造物は、街の景観までをも芸術的に変化させて、世界的にもとても高い評価を受けています。
サクラダファミリアは、なんと現在進行形で建設中の作品で、2026年に完成予定です!
サクラダファミリアが完成したなら、間違いなく歴史的な出来事となるでしょう。
6.アルタミラ洞窟
アルタミラ洞窟は、スペインの北部のサンティリャーナ・デル・マル近郊に存在する洞窟です。
旧石器時代の終わり頃に描かれた壁画が有名で、歴史的価値が高い遺産です。
現在、保護のために一般公開はされていませんが、壁画のレプリカはスペイン内の博物館などで見ることができます。
7.セゴビア旧市街と水道橋
セゴビア旧市街と水道橋は、美しい石造りの水道橋や大聖堂などが優雅な景観を生み出しているエリアです。
写真の水道橋は、古代ローマ時代から人々の生活を支え、2000年以上の歴史を紡いでいます。
8.オビエドとアストゥリアス王国の建造物群
オビエドとアストゥリアス王国の建造物群は、カンタブリア山脈北麓に存在している遺産です。
スペイン王国の原点だとも言われている、重要な歴史のある場所でもあります。
サン・ミーゲル・デ・リーリョ聖堂、サンタ・マリア・デル・ナランコ聖堂、サンタ・クリスティーナ・デ・レーナ聖堂などの建造物が、このオビエドとアストゥリアス王国の建造物群に含まれています。
9.サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街
サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街は、美しい旧市街だというだけではなく、世界のキリスト教の三大巡礼地としても有名なのです!
ヨーロッパをはじめ、世界の様々な場所から人々が訪れています。
サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂などの建造物が有名で、1985年に世界遺産に登録されました。
10.アビラ旧市街と市壁外の教会群
アビラ旧市街と市壁外の教会群は、ギリシャ神話に登場する偉大なヘラクレスが創造したという伝説のある場所です。
中世の街並みが美しく残る場所で、まるでタイムスリップしたかのような体験ができます。
11.アラゴンのムデハル様式の建築物
アラゴンのムデハル様式の建築物は、アラゴンに存在している、10の建築物から構成されている世界遺産です。
ムデハル様式というのは、キリスト教建築の様式とイスラム建築の様式とが織り混ざった折衷建築様式で、独特の美しさが漂っています。
12.古都トレド
古都トレドは、スペインのほぼ中央に存在する素晴らしい要塞都市です。
川や山に囲まれ、爽やかな雰囲気の街に歴史的な建造物が多く存在する街並みは、世界の人々を魅了しています。
スペインの歩んだ歴史を凝縮したかのような、とても贅沢な見所に溢れているスポットです!
13.カセレス旧市街
カセレス旧市街は、エストレマドゥーラ州に存在している歴史的な場所です。
あまり現代的な開発がされておらず、中世からの街並みが強く残る重要な街並みで、スペインの他の地域と比べても素晴らしい都市です。
14.セビリアの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館
セビリアの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館は、スペインが世界に誇れる建造物で、セビリアに存在しています。
セビリア大聖堂は、ためいきが出てしまうほどに圧巻で素晴らしいゴシック様式の大聖堂であり、世界で3番目に大きな大聖堂です。
アルカサルは、時代ごとに増強を施された豪華な王宮です。
そして、インディアス古文書館は、フェリペ2世の命によって建造された施設で、世界交易に長けたスペインの歴史に関する大切な遺産です。
15.サラマンカの旧市街
サラマンカの旧市街は、古代ローマの時代からずっと、スペインの様々な文化を取り入れて成長してきた場所です。
様々な建築様式の建造物が、サラマンカの旧市街には存在していますから、色々な建造物を見比べて見ると楽しいですよ♪
16.ポブレー修道院
ポブレー修道院は、カタルーニャ州のタラゴナにある修道院です。
1100年代に築かれて以来、スペインで最大級の修道院として人々から崇拝されています。
そして、修道院での有するぶどう畑からは、最高のワインが作られているんですよ!
歴史ある修道院によって作られたワインと聞くと、なんだか心が踊ってしまいますね。
17.メリダの考古遺産群
メリダの考古遺産群は、エストレマドゥーラ州の州都の、メリダに存在している遺産です。
メリダの考古遺産はローマ皇帝アウグストゥスによって築かれたとされていて、ローマ劇場などの美しい建造物が発見されました。
18.サンタ・マリア・デ・グアダルーペ王立修道院
サンタ・マリア・デ・グアダルーペ王立修道院は、スペインにおいて最も重要な修道院とされている場所です。
聖母像が崇拝されていて、今でも世界中のキリスト教徒がこの修道院に訪れています。
19.サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は、キリスト教の聖地として知られるスペインなガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く巡礼路のことです。
フランス各地からピレネー山脈を経由して、スペインの北部を歩みます!
現在も、年間10万人以上の人がこの道を通って巡礼地へと向かっているという大切な巡礼路です。
20.歴史的城塞都市クエンカ
歴史的城塞都市クエンカは、フカル川とウエカル川に挟まれた歴史ある都市です。
断崖にそびえる街並みが壮観で、パワフルな美しさを感じることができます。
21.バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ
バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダは、1548年に完成したゴシック様式の建造物です。
まるで王宮かのような、豪華さと華やかさが感じられる建造物です。
22.ラス・メドゥラス
ラス・メドゥラスは、ポンフェラーダの近郊に広がっている美しい金鉱山エリアです。
金鉱山と聞いて思い浮かぶ通り、この岩山からは金が採れます。まさに宝の山ですね!
現在は採掘は行われていませんが、ラス・メドゥラスの絶景が多くの人々から人気です。
23.バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院
バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院は、建築家のルイス・ドメネク・イ・モンタネルによって手がけられました。
とても美しきアールヌーボー様式の建造物で、バルセロナに存在しています。
24.サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院
サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院は、歴史ある二つの修道院です。
これらの修道院は、キリスト教の聖者として知られる聖エミリアヌスを讃えて建設されました。
25.アルカラ・デ・エナレスの大学と歴史地区
アルカラ・デ・エナレスの大学と歴史地区は、1998年に世界遺産に登録されました。
元々は小さな都市だったのですが、しかし世界で初の「学園都市化」計画をくわだて、見事成功させた都市です!
スペインで二番目に古い創立年のアルカラ大学などがあることで有名です。
26.イベリア半島の地中海沿岸の岩絵
イベリア半島の地中海沿岸の岩絵は、カタロニア州、アンダルシア州、ムルシア州、バレンシア州、アラゴン州、カスティーリャ=ラ・マンチャ州の6つの州に含まれる720以上の場所に発見された遺跡です。
壁画は主に、人々が狩猟を行う様子などが描き遺されています。
27.コア渓谷とシエガ・ベルデの先史時代の岩絵遺跡群
コア渓谷とシエガ・ベルデの先史時代の岩絵遺跡群は、ポルトガルでもともと登録されていた岩絵遺跡群でした。
そして2010年に、スペインにあるシエガ・ベルデが追加登録されたのです。
牛や馬などの動物の絵が、抽象的なタッチで描かれているのが特徴的です。
28.サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ
サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナは、およそ153,000人の人々が住む学園都市エリアです。
カナリア諸島を代表する美しい街並みで、緑が取り入れられたカナリヤ様式の建造物が多く存在しています。
海風と、豊かな緑とが穏やかに香る街並みがとても魅力的です。
29.タラゴナの考古遺産群
タラゴナの考古遺産群は、爽やかな地中海に面して存在している古代ローマ時代の遺産です。
古代ローマの典型的な様式で建てられた円形劇場などが美しく、人気のスポットです。
30.エルチェの椰子園
エルチェの椰子園は、11000本以上にものぼる数のヤシが生息しています!
南国に住まう人でさえ、ここまで立派なヤシが密林をなしている景色は見たことがないでしょう。
このエルチェの椰子園では、12月頃になるとヤシの実が収穫されるといいます。
それはそれはとてもたくさんのヤシの実がとれるのでしょうね。
31.ルーゴのローマ城壁
ルーゴのローマ城壁は、10メートルの高さと、2キロメートルを超える長さを誇る大規模な城壁です。
古くから、ルーゴの町のシンボルとして親しまれていて、周辺の地域ではとてもヨーロッパ的な街並みを楽しむことができます。
また、城壁は整備されていて、上を歩いてみることもできちゃいますよ。
32.バル・デ・ボイのカタルーニャ・ロマネスク様式教会群
バル・デ・ボイのカタルーニャ・ロマネスク様式教会群は、バル・デ・ボイの谷に建設された初期ロマネスクの建造物群です。
壮大に切り立ったバル・デ・ボイの谷の自然豊かな場所に、芸術的で精巧な建造物が建つ様子は非常に良い景色で、訪れるものの心を歓ばせてくれます。
バル・デ・ボイのカタルーニャ・ロマネスク様式教会群は、2000年に、晴れて世界遺産に登録を果たしました。
33.アタプエルカの考古遺跡
アタプエルカの考古遺跡は、いくつもの先史時代の遺跡から構成されている世界遺産です。
19世紀末に、トンネル工事の途中で偶然発見されたのがアタプエルカの考古遺跡で、ヨーロッパエリアでは初期の人類がこの地にいたということで世界の人類史に衝撃を与えました。
この貴重なアタプエルカの考古遺跡では、現在進行形で発掘調査が行われています。
34.アランフエスの文化的景観
アランフエスの文化的景観は、アランフェスという都市に見られる壮麗な歴史のある景観です。
周囲にはタホ川もながれており、人々の心を安らがせてくれる雰囲気のあるスポットです。
18世紀に完成したアランフェスの王宮と、庭園などが有名です!
35.ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群
ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群は、サンタ・マリア聖堂やエル・サルバドル聖堂などのスペインの歴史的建造物が見られる、ウベダとバエサという二つのエリアにある遺産です。
ウベダとバエサは、およそ8キロほどの距離で、昔から双子の都市と言われています。
36.ビスカヤ橋
ビスカヤ橋は、全長164メートルの長さを誇る、世界最古の運搬橋です!
建築家のアルベルト・パラシオによって手がけられ、1893年にネルビオン川に架かりました。
橋からはゴンドラが24時間営業で吊り下げられ、そのゴンドラで荷物や人を運ぶことができます。
37.ヘラクレスの塔
ヘラクレスの塔は、ガリシア州に凛々しくそびえ立っている美しい灯台です!
高さ55メートルで、スペインでは2番目に高い灯台として知られています。
そして、なんと、灯台としてはいまも現役で活躍しているというのですから驚きです。
38.シエラ・デ・トラモンターナの文化的景観
シエラ・デ・トラモンターナの文化的景観は、バレアス諸島の中で最大の島であるマヨルカ島を走っている、シエラ・デ・トラモンターナという山脈を中心とした文化的景観です。
手付かずの自然がとてもパワフルで豊かに育まれており、たくさんの生命がここに在ります。
オリーブやブドウ、オレンジなどのスペインが名産とする作物がこのエリアでも収穫されます。
39.水銀の遺産アルマデンとイドリヤ
水銀の遺産アルマデンとイドリヤは、スペインとスロベニアに残っている水銀鉱山と、それらに関連する景観などが世界遺産登録されたものです。
現代も、かつてスペインの水銀鉱山が国を支えた歴史を、アルマデンとイドリヤの遺跡が人々へ、ありありと物語ります。
40.アンテケラのドルメン遺跡
アンテケラのドルメン遺跡は、スペインを代表する支石墓遺跡のことです。
世界中の支石墓と比較しても、保存状態がかなり良好で、注目を集めています!
先史時代を読み解くためにも非常に貴重な遺跡として知られ、2016年に世界遺産に登録されました。
スペインにある美しい世界自然遺産3ヶ所とは?
スペインの大地は、力強い山脈と、豊かな海との恩恵を両方受けた素晴らしい自然環境となっています。
長い歴史と、そういった素晴らしい自然環境とが生み出したスペインの自然遺産は、世界的に見ても貴重なものです。
では、具体的にスペインにはどのような世界自然遺産があるのでしょうか?
1.ガラホナイ国立公園
ガラホナイ国立公園は、カナリア諸島のラ・ゴメラ島の頂に存在する国立公園です。
島そのものが険しい断崖に囲まれている環境で、その頂点にあるガラホナイ国立公園には素晴らしい自然が生き続けています。
なんと、国立公園内に生息する生命体の半分以上は、ラ・ゴメラ島の固有種なのです。
2.ドニャーナ国立公園
ドニャーナ国立公園は、ウエルバ県、セビリャ県、カディス県の三つの県にまたがって存在しているヨーロッパ最大級の公園です!
総面積はおよそ54251.7 haにもおよび、毎年何十万羽もの渡り鳥がやってきます。
鳥以外にも、スペインオオヤマネコなどの、珍しい種の動物が生息しています。
3.テイデ国立公園
テイデ国立公園は、カナリア諸島のテネリフェ島にあるテイデ山を中心として、その周辺が国立公園に定められたエリアのことです。
テイデ山は、スペインにおける最高峰の火山として有名です。そして、世界の火山の中では第3位の規模を誇っています。
テイデ国立公園は、2007年に、世界自然遺産に登録されました。
スペインにある素晴らしい世界複合遺産2ヶ所とは?
次にご紹介するのは、スペインが誇る世界複合遺産です!
ここまでご紹介させていただいたように、スペインには素晴らしい世界文化遺産と世界自然遺産とが存在していましたね。
それらの貴重な価値を、なんと両方とも併せ持っているのが世界複合遺産です。
そう考えるだけでも、スペインの世界複合遺産がどれほど素晴らしいものなのか、期待で胸がいっぱいになりそうです。
では、スペインにある世界複合遺産2ヶ所について、見てみましょう!
1.ピレネー山脈のペルデュ山
ピレネー山脈のペルデュ山は、標高3,352 mにもなる偉大な山です!
モン・ペルデュもしくはモンテ・ペルディードの名で知られ、フランスとスペインにまたがってそびえ立っています。
石灰質の山肌で、ピレネー山脈に属する山の中では3番目に大きな山とされています。
2.イビサの生物多様性と文化
イビサの生物多様性と文化は、西地中海に存在しているバレアレス諸島のイビサ島と、そこで見られる文化などが世界複合遺産登録されたものです。
美しく穏やかな地中海の自然環境に恵まれているというだけでなく、歴史的に重要な遺跡も多数このイビサ島の中に発見されていて、まさに自然と文化の両面で素晴らしい地域となっています。
これだけ美しいので、もちろんリゾート地としても有名で、通年たくさんの観光客で活気付いている島です♪
スペインにある世界遺産45ヶ所まとめ
今回は、スペインが誇る世界遺産45ヶ所についてまとめてみました。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介させていただいた様々な世界遺産を知り、スペインという国がますます魅力的だと感じていただければ幸いです。
皆様も、スペインを訪れる際は、ぜひ偉大な世界遺産に会いにいってみてくださいね♪